Art Theater dB

DANCE BOXが活動を開始した1996年、まず初めのプログラムがDance Circusであった。1組が12分の作品を創り、5組で1公演を共有するというこのプログラムは、当時発表の機会が少なかったアーティストに<場>を提供すると共に、観客にとってもかやく御飯を食べるような楽しみがあった。当時のラインナップを見るとヤザキタケシや山下残、濱谷由美子、エメスズキ、北村成美など現在は国内外で活躍するアーティストが名を連ねている。また東京を拠点に活動する丹野賢一や山田うんなど関西以外のアーティストの参加も徐々に増えていって、このプログラムが若手の登竜門としての役割だけでなく外国も含めた地方の実力のあるアーティストの腕試しの場にもなっている。一時、参加者が減少した時期もあったが、現在では大学でダンスを習った人を中心に様々な分野からの応募が急増している。これはコンテンポラリーダンスの表現が更に多様化していることを現している。近い将来、Dance Circusから世界で活躍できるアーティストが続出することを夢見ている。

NPOダンスボックス代表 大谷 燠