僕はダンスという区分は好きではない。演劇という区分けも好きではない。要は舞台芸術は舞台芸術なんだから、なんだっていいだろうと思うのである。ところが、みんなでダンス、演劇というカテゴリーを一生懸命使っている。しかし、よく考えてみて欲しい。舞台芸術とは空間、時間、そして身体の三つの要素しかない。これらの組み合わせしかないのである。語るか、踊るか、歌うかは、相対的にはさほど重要なことではないのだ。
ところがこの三つの要素、各々そう簡単に扱わせてはくれないが、身体はその頑迷さゆえに難しい。だから勘違いが起きる。踊りだけが特化されたりする現象もそこから起きてくる。一朝一夕には身体は身体の重さから脱することはできないのだ。
しかし、もうそろそろ脱してもいいのではないか。21世紀になって5年も過ぎている。僕らには新しい夜明けがほんとうに必要だと思うのである。
小池博史 ー Koike Hiroshi
>> アーティスト、演出家。1982年、パパ・タラフマラ設立。以来42作品を製作。最近10年は海外での活動が2/3。30ヵ国以上で公演、ワークショップ、作品製作を行ない、国際的に高い評価が確立している。パパ・タラフマラ待望の新作公演「HEART
of GOLD?百年の孤独」(www.
gold-100.com)では05年12月、山口、東京、つくばを席巻!そう、すべては空と股の物語。06年1月には、[dB
Physical Arts Festival- 大阪BABA]に登場! |
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