remoでは、様々な情報や価値を運ぶことのできるメディア「映像」を、21世紀にふさわしい概念で捉え直し、新たなフィールドを開拓することを目的とした実践的な試みを行う研究会[New Visionaries]を主宰しています。
今回のマップは、これまで[New Visionaries]の活動の中で出会った様々な事実や動向を元に、関連するトピックをあらためて時系列におおよそで配置したものです。ここでは映画、アート、政治、技術、通信などの歴史が見え隠れしつつ、さまざまに相互干渉しあっている様が見えてきます。この図から、現代において映像メディアの担う役割が「娯楽(エンターテインメント)」に留まらず、更に大きな機能を持っている可能性あることを感じ取って頂ければと思っています。
このマップは今後も[New Visionaries]によって情報収集、整理され、明日の映像メディアの可能性探ることに用いられる予定です。ご期待下さい。 (remo_New Visionaries)

参考文献

アンダーグラウンド・フィルム・アーカイブス
平沢剛編 / 河出書房新社 / 2001年発行

現代思想2001vol.29-15
11月号臨時増刊 「現代思想を読む230冊」
青土社 / 2001年11月25日発行

映像表現の創造特性と可能性
情報デザインシリーズ4
編者:京都造形芸術大学 角川書店 / 2000年発行

増補 情報の歴史
監修:松岡正剛 / NTT出版株式会社 / 1996年初版発行

映像と社会
田畑暁夫著 / (株)北樹出版 / 2003年7月5日初版発行

メディアの技術史
齋藤嘉博著 / 東京電気大学出版局
1999年6月20日発行

アート・ミーツ・メディア:知覚の冒険
企画:ICC / NTT出版株式会社 / 2005年発行

インターネットからの参考文献

ascii24 http://ascii24.com



今回の特集の編集作業はインターネットとにらめっこの日々でした。年表の中に埋め込む事柄を調べる際、いくつか間違った情報が掲載されているサイトもあり、困惑したこともしばしば。“映像”を含むあらゆる情報があふれかえる現代社会において、その平等な享受もさることながら、それらを取捨選別する基礎体力も大事だなと痛感しました。その基礎体力を補助するサプリメントとして、remoやSAPを始めとするようなアート活動があるのではないでしょうか。

 

編集協力:remo(甲斐賢治、雨森信、桜田和也)
編集:SAP-B編集部